Last Updated on 7月 12, 2025 by cometeJP_gk
春の恵みでもっとも私たちに身近な野草と言えば「よもぎ」が代表的かと思います。
よもぎは出来るだけ若い芽のものを採ったほうが美味しく、今回は石狩湾新港周辺の人里離れた浜辺に生えていたよもぎを収穫し、お茶を作りました。
目次
よもぎの効能について
よもぎとは
よもぎとは、キク科の多年草で各地に野生しており、道端でもよく見かける野草になります。
食用として春先に生えた若葉を草餅や草団子に混ぜることから、別名モチグサと呼ばれており、葉の裏に細かい綿毛があるのが特徴です。
また、「モグサ」として鍼治療のお灸に利用されていたりします。
漢方では、艾葉(がいよう)といい、止血薬として用いられており、民間では古来から切り傷などの出血に用いられてきました。
さらに、葉を湯船に入れて体を温めるなど、冷えにも良いとされており、抗菌作用・デトックス効果が高いことから、アトピー性皮膚炎や、ダイエットにも効果があると言われています。
よもぎの効能
アトピーの改善
よもぎには、アトピー性皮膚炎に効果があると言われています。
特に幼児はアトピー性皮膚炎のかゆみを我慢する事は難しく、症状が悪化してしまうことが多いですが、よもぎには抗炎症作用があるため、皮膚のかゆみを沈め、きれいな肌への生まれ変わりを早めることができると言われています。
最近では入浴用に乾燥させたものが販売されており、よもぎ風呂として入ることで治療ができ、幼児にとっても負担が少ないことから、人気となっています。
アトピー性皮膚炎の治療法は、体を温めることで血行を良くする事が良いとされており、よもぎには前述のとおり、体を温める効果がありますので、そういった効能からもアトピー性皮膚炎への改善に効果的とされています。
さらに浄血効果とデトックス効果が高いよもぎは、内部から体質の改善が期待できますので、アトピー性皮膚炎に限らず、健康面でとてもおすすめの野草になります。
浄血・増血作用
よもぎには、ビタミンKが多く含まれております。
納豆にも多く含まれているビタミンKは、血液凝固に関わる成分で血液の造血を助ける効果があり、血液をサラサラにし、血液をきれいに保ってくれる効果があります。
また出血時には止血作用もあり、古くから治療薬草として用いられています。
デトックス効果
利尿作用でダイエット・むくみの改善が期待できます。
よもぎには利尿作用があるため、体に蓄積した老廃物を体外に排出してくれる効果があります。
腸内環境を整え、便秘を解消
よもぎは、不溶性の食物繊維を多く含む植物です。
食物繊維は腸内で体に不要な有害な物質を吸着し、体外へと排出してくれますので腸内の環境を良い状態に保ってくれます。
美容効果
体内に溜まった老廃物や脂肪を体外に排出し、血行も良くなるのでダイエット効果や美容効果が高いと言われています。
さらにホルモンバランスの乱れを整え、更年期障害や冷え性などの改善に期待できます。
コレステロール値の改善
よもぎの緑色の成分はクロロフィルという成分で出来ており、このクロロフィルは血液を作るヘモグロビンを増やす効果があり造血を助けます。
血液が体内を循環することで余分な悪玉コレステロールロールを吸着するため、コレステロールの値を下げることが分かっています。
貧血の予防
止血効果が高く、古い時代から出産時の止血に使用されていたと言われています。
止血効果に加え、血液の造血を助ける効果も合わせ持つため、貧血に大変効果があります。
血液を造り出すためには多くのビタミンを必要としますが、よもぎには多くのビタミンが含まれているため貧血予防が期待できます。
体を温める効果
入浴剤としても人気が高いよもぎですが、その理由は体を温める効果が高いためと言われています。
血行促進効果、発汗作用、抗酸化作用で皮膚のターンオーバーを促進してくれます。
体表面だけでなく体の芯から温まるので冷え性改善、肩こりからくる頭痛などにも効果があると言われています。
リラックス・安眠作用
よもぎには春を感じさせるようなさわやかな香りがあります。
そのため、アロマとしての需要があります。
主な香りの成分はシネオール、αツヨンなどです。
シネオールは高ぶった神経を鎮静化しイライラ解消、安眠作用、利尿作用があります。
αツヨンには高い殺菌・防腐効果があり、爽快感とリラックス効果をもたらします。
がんの予防
トマトやカボチャなどと同じようによもぎにもβカロテンが多く含まれ、緑黄色野菜に分類されます。
このβカロテンには抗酸化作用や免疫力を高める効果があることが知られています。
古い細胞や血液などを次々新しく生み出すのを助ける作用があり、常に若々しく保ってくれます。
βカロテンを含む野菜を多く摂取することでがん細胞が生まれにくくなると言われています。
よもぎ茶の作り方

材料
よもぎ
※今回は石狩湾新港周辺の砂浜に群生していたよもぎ(先端の柔い部分)を使用しました。
※お茶に使用する場合、春に芽を出して5センチくらいの若いよもぎがおすすめです。大きくなったよもぎは、お風呂などに使うのが良いです。
作り方
良く洗い、蒸し器で蒸す
採ってきたよもぎをよく洗い、その後、蒸し器などで蒸します。
蒸し器がない場合は、次の工程に進みます。
天日干しを行う
蒸し終わったよもぎを日光に当てながら風通しの良いところに置いておきます。
数日経てば、乾燥したよもぎが完成します。

煮出す
乾燥よもぎが出来れば、長期保存可能になります。
乾燥よもぎを、お湯に入れて煮出すことで、よもぎの成分が抽出されたお茶が完成します。
煮出している間はとても良いよもぎの匂いがして、リラックス効果を感じることが出来ます。

完成
とても良い色のよもぎ茶ができます。

↑の写真はあまり煮出さずに作ったときのよもぎ茶の色ですが、しっかり煮出すと、もう少しお茶の色に近づいた色になります。
よもぎ茶の味や効能について
よもぎ茶は、よもぎの独特の風味と味がします。
しかしその味はかなり強いものではなく、あまり癖がないため、誰でも飲みやすい美味しいお茶だと思います。
団子などの和菓子ととても相性が良いお茶です。
そして、香りも良いことからリラックス効果があり、栄養面だけでなく、ストレスの解消にも役立ってくれます。
妻が時々具合を悪くして、めまいがする際や、私が仕事のストレスでホルモンバランスが崩れている時に飲むとかなり楽になり、快方に向かう傾向があります。
そのため、体調がよろしくない時によく飲むようにしています。
とてもおススメしたい健康茶ですので、ぜひ自然の恵みを感じられるよもぎ茶を試しに飲んでみてください。

